豊国男の日記

日常生活の中で、考えついたことを綴ります。テーマは雑多な分野に及びます。

「結婚しない」、「長期の住宅ローンを組んでまで、家を買わない」という賢明な選択(2)

前回のエントリーでは、「結婚しない」、「家を買わない」ことが賢明な選択であることについて説明しました。
今回は、もう少し踏み込んだ説明をしてみます。

 

「家を買わない」のが賢明な選択である理由として、一番大きいのが「転勤・転職のフットワークが軽くなる」点です。家を買ってしまえば、その家にある意味しばられてしまいます。転勤を命じられても、簡単に家を売ったり貸したりできるとは限りません。


転職をするにも、「家から通える範囲内で」、「住宅ローンを無理なく払える範囲内で」するしかありません。

 

また、賃貸であれば、ライフステージの変化に応じての住み替えも容易にできます。子育て中は部屋数の多い物件に住み、子供が巣立ってからは夫婦が暮らすのに充分な物件に移ればよいのです。長期ローンを組んで家を買うのは、まだ子育て中の場合が多いでしょうから、まさか2LDKのマンションというわけにもいかないでしょう。

 

しかし、部屋数の多い物件を買ったところで、子育てが終わった後は無駄に広い家に夫婦で暮らすことになります。家を売って住み替えるにしても、住宅ローンが終わったような古い物件はさほど高い値段で売れません。今後日本の人口が減るに従って、古い物件はますます売りにくくなります。

 

また、今後日本の人口は減っていくのですから、賃貸住宅の空き部屋を見つけるのも、年を経るごとに容易になっていきます。

 

「賃貸住宅の家賃を払っていたら、年金生活になってから家を買おうと思っても、お金が残らないではないか」との声が聞こえてきそうですが、長期ローンを組んで家を買った場合、かなりの額の金利を支払う必要があります。元本と金利の合計金額を考えれば、現役時代は賃貸住まいを続けて、定年後に夫婦が暮らせるくらいの家を買うほうがむしろ安上がりではないでしょうか?

 

こう考えますと、30年ものローンを組んで家を買う意味が、ますますわからなくなってきました。

 

ここまでは、「家を買わない」ほうが賢明な選択である理由を考えてみました。
次は、「結婚しない」ほうが賢明な選択である理由についてです。

 

そもそも結婚しなければ、単身者のアパートに住めばよいのですから、家を買おうなどと考える必要もありません。また、子供を養育する費用も学費もいりませんから、自分一人が生活できる収入さえ得られれば、嫌な仕事には早くに見切りをつけて、転職することも可能です。「仕事に費やす時間は最低限にして、自分の楽しみのための時間をたっぷり取る」生活も、希望すればかなうでしょう。

 

他にも、結婚しなければ子供を育てなくてよいのですから、子供の教育や就職のことで悩む必要もありません。今や大学を卒業しても、正規雇用の職に就けるとは限りません。子供がいなければ、生きていく上での余計な心配事も減ります。

 

そもそも、テレビや新聞でしばしば目にする「子供の貧困」問題にしても、甘い見通しで結婚し、子供を作り、結果として起きた問題です。もちろん、親の失業や病気などで貧困におちいってしまった家庭もあるでしょうが、ごく一部でしょう。多くは、結婚や子育てに対する甘い見通しの末に、離婚して片親となり、貧困になる、といったパターンではないでしょうか?

 

こう考えますと、結婚して子供を作る意味が、ますますわからなくなってきました。

 

とはいえ、人生の選択は本人の決断いかんですから、「自分は長期ローンを組んででも家を買う」「結婚して子供を作る」というのであれば、どうぞご自由に。
そういう方は、デフレ経済の長期化で給与所得の伸びも期待できない中、ぜひとも高い金利を銀行に支払い、転勤や転職があっても頑張ってマイホームから通い、家族のために嫌な仕事も我慢し、住宅ローンと子供の養育費・教育費のために自由になるお金もあまりなく、「結婚が失敗だった」と思っても離婚せず、将来は子供がきちんと経済的に自立できる職業に就けるよう、親子ともども頑張ってください。陰ながら応援しております(笑)