豊国男の日記

日常生活の中で、考えついたことを綴ります。テーマは雑多な分野に及びます。

「子供の貧困」問題について

現在、約6人に1人の子供が貧困状態で生活しているようです。
今回のエントリーでは、「子供の貧困」問題について考えてみます。

 

この問題の背景に、雇用の劣化があるのは間違いがないでしょう。現在、約4割が非正規雇用です。これだけ非正規雇用が広がれば、一家の家計を支える父親が非正規雇用である家庭も少なくないはずです。

 

非正規雇用の場合、多くは都道府県が定める最低賃金と大差ない額しかもらえません。社会保険にも加入できないことも多いでしょう。おまけに雇用も不安定です。両親とも非正規雇用であれば、その子供は貧困である確率はかなり高いと思われます。

 

「貧困」とは、単に経済的に恵まれない、というだけではありません。貧困家庭の子供は、親が本を読んだり新聞を読んだりする姿も、あまり目にすることはないでしょう。そうなると子供は、学習する習慣もなかなか身につきません。

 

貧困家庭の子供が大学進学に不利なのは、家庭の経済状況から学費を負担するのが難しい、あるいは学習塾などに通えないため受験に不利になる、という理由ももちろんありますが、家庭の文化水準の低さからくる学力不足も無視できない要因です。

 

親が貧困だと、子供も高等教育を受ける機会に恵まれず、職業の選択の幅も狭まり、結果的に貧困が連鎖する、とはよくいわれることです。

 

奨学金を受けて大学に進学するという方法もありますが、奨学金の返済に苦しみ、風俗産業で働く女性のことが報じられたりします。

 

何か、八方ふさがりのような気がします。良い解決策はないのでしょうか?

 

給付型の奨学金を充実させる、などの施策は考えられますが、財源の確保は困難でしょう。超高齢化社会にあって、社会保障の財源確保のために消費税の引き上げが避けられない現在、子供の教育に国が回せるお金は限られています。第一、近い将来に年金の支給開始が70歳からになる、という話もあります(まったくの嘘に感じられないのが、この国の現状です)。

 

となると、やはり子供の教育は各家庭で、ということになります。

 

このブログで再三述べておりますように、「子供はきちんと養育するお金やその他の能力がある人だけが作ればよい」のです。厳しい現実ですが、子供の貧困問題への一番の対策は、他にないと思います。