豊国男の日記

日常生活の中で、考えついたことを綴ります。テーマは雑多な分野に及びます。

「平均値」の無意味さ

最近、「平均値」というものがあまり意味をなさなくなっているように思います。
昔と違い、個人による差が大きくなっているためです。

 

その一例として、もはや「平均賃金」にはほとんど意味がなくなっています。
非正規雇用が4割を超えた現在、、最低賃金と大差ない収入で働く方々にとって、「年収300万円」さえ手の届かない世界の話です。よしんば正規雇用でも、介護業界や飲食関係では、状況は似たようなものでしょう。

 

2003年に、「年収300万円」が新語・流行語大賞のトップ10に選ばれましたが、今から思えば当時はまだ牧歌的な時代だったような気がします。
今の時代、年収300万円あれば「勝ち組」といってよいのですから…

 

他には、「平均初婚年齢」も、もはや無意味です。女性の平均初婚年齢はまだ30歳に届いていませんが、今や30歳を過ぎても未婚の女性は珍しくありません。早い人は20歳前後で結婚する人もいますが、近年は結婚する年齢も人によってかなりバラついています。

 

また、平均値は、飛び抜けた人がわずかにいるだけで大きく変化します。
年収300万円の人が9人、年収1億円の人が1人いる場合、この10人の平均年収は1,270万円になります。この数字が実態をまったく反映していないのは、いうまでもないでしょう。

 

昔のような横並び社会ではなくなった現在、「平均値」などに惑わされないほうが賢明ではないでしょうか?