豊国男の日記

日常生活の中で、考えついたことを綴ります。テーマは雑多な分野に及びます。

野球賭博事件について

読売ジャイアンツの現役選手が、野球賭博をしていた疑いを持たれ、謹慎処分を受けています。この選手は、今シーズンは一軍での出場がなかったため、自らが八百長などはしていないようですが、プロ野球選手としてあってはならない事件です。

 

この事件について、球界の選手への教育の不備や、怪しい人間に対する選手の脇の甘さが指摘されています。確かにそうしたことも一因ではあるとは思いますが、根本的な原因は他にあるような気がします。

 

プロ野球選手になるような人は、かなり特殊な学生生活を送ります。特に、高校野球の強豪校であれば、野球部専用の合宿所に住み、日常の人間関係は野球部員のみ、ということもあり得ます。また、こうした高校の場合、授業時のクラス編成でも、スポーツ推薦入学者は一般生徒とは別になることも多く、そうなりますと余計に限られた人間関係の中で高校生活を送ることになります。
大学野球でも事情は似たようなもので、プロ野球に多くの人材を輩出してきた強豪校であれば、やはり野球漬けの日々を送っていることは間違いないでしょう。

 

こうして育ってきた人がプロ野球の世界に入りますと、彼らのお金や名声を目当てに群がってくる人がいますが、野球のことしか知らない世間知らずの彼らではなかなか対処できません。そうしたことが今回の事件につながっているのではないでしょうか。たまに、野球選手が女性関係で問題を起こして週刊誌に取り上げられたりしますが、こうしたことが起こる背景には、彼らの育った環境や、「自分たちは特別」という意識があるのではないでしょうか。

 

どれだけ気をつけても、こうした事件を完全になくすのは難しいでしょうが、一番有効な対策は、「世間は善人ばかりではない」という事実を、周囲の大人が折にふれて教え込んでいくことではないでしょうか。そうした認識が、危うさから自分を守る第一歩になると思います。このことは、プロ野球選手のような特殊な世界の人のみならず、私たち市井の人にもあてはまりますが。