豊国男の日記

日常生活の中で、考えついたことを綴ります。テーマは雑多な分野に及びます。

進学する大学を選ぶ際の基準

文部科学省から、国立大学の文系学部・教員養成系学部の定員を削減し、学部の再編を促す通知が出ました。実際、各国立大学もこれに対応した動きを取っているようです。

 

こうした流れの中で、進学する大学を選ぶ際に、何を基準にして選べばよいのでしょうか?

 

よく聞くのが、「学びたいことが第一にあって、それで進むべき学部や学科が決まるのだから、それから考えて受験する大学を選べばよい」という意見です。確かに正論です。しかし、大多数の高校生にとってはいささか無理な(レベルの高すぎる)注文です。

 

高校生の時点で、「大学でどのような内容のことを学ぶか」詳しく知っている人がどれだけいるのでしょうか?たいがいは、自分の得意な科目や苦手な科目、入試直前の成績と照らし合わせて決めているのが実情ではないでしょうか。

 

また、高校生のときに「将来こうした分野に進みたい」と真剣に考えたとしても、大学に入学してから志望に変更が出る場合も少なくありません。大学に進学後は、高校時代までよりは広い社会で生活することになりますし、そうなれば今まで気づかなかった方面に関心が出たり、あるいは今まで目指してきた分野での自分の能力に限界が見えたりすることは往々にしてあります。そうしたことを考慮しますと、大学入学時点で学部・学科をしぼってしまう必要もあまりないと考えられます(もちろん、医・歯・薬学系のような特殊な方面に進みたい場合や、理工系の技術系職種に就きたい場合は事情が異なりますが)。

 

こう考えますと、多くの高校生が実際そうしておりますように、「社会的評価の高い大学を目指す」という姿勢で一向にかまわないと思います。文系といえども、国立大学卒業であれば、さほど低い評価は受けないと思います(教員養成系学部は、若干様相が異なります。教員を目指す希望がまったくなければ、「国立大学だから」という理由で安易に入学すべきではありません)。

 

私大志望でも、基本的には同様に考えてよいでしょう。特に私大の場合、「入学しやすい」という理由で安易に進学先を選ぶと、後で困難に直面しますので、そのあたりは世間一般の現実もよく見た上で、きちんと考えて選びましょう。